アービトラージ取引

アービトラージ取引とは

アービトラージ取引とは、何かを安く取引されている市場で買って、それを高く取引されている別の市場で売ることで、その価格差を利用して利益を得る取引のことです。裁定取引とも呼ばれます。

アービトラージ取引の例

ここではアービトラージ取引の例として仮想通貨でのやり方を挙げます。

仮想通貨の取引所は1つではなく無数にあり、取引所ごとに仮想通貨の価格が異なります。そのため、例えば取引所Aでは1ビットコインが100万円で、取引所Bでは1ビットコインが101万円、といった状況がよく発生します。

この時、ビットコインが安くなっている取引所Aでビットコインを買い、買ったビットコインをB取引所に送金し、すぐに取引所Bで売ることで利益を得ることができます。ビットコインの送金は数十分程度で行えるので、アービトラージ取引が活発に行われています。

アービトラージ取引の注意点

アービトラージ取引をしている途中で価格が大きく変わってしまうと、損害が発生することがあります。

例えば取引所Aで100万円で買ったものを取引所Bで101万円売ろうと思った場合を考えてみます。Aで100万円で買った瞬間に市場が暴落し、AでもBも90万円になってしまったら、損失が発生します。

このような損失を防ぐため、アービトラージ取引においては、買ってから売るまでの期間をできるだけ縮めることが、リスクを低減するポイントとなります。

また、同じことを考えている人が多ければ、価格差はどんどん縮まっていきます。取引所Aで100万円で買って取引所Bで101万円で売るというのを多くの参加者が行えば、すぐにAでの価格は上がっていき、Bでの価格は下がっていくでしょう。他の人より参加が遅れれば、価格差が小さくなったり逆転してしまい、利益を得ることが出来なくなります。

このようにアービトラージ取引は、実施するタイミングも重要となります。