ガラとは?

株価や為替レートなどが急激に落ちることを、ナイアガラの滝にたとえて「ナイアガラ」または略して「ガラ」と呼びます。

ガラは名詞のようにも動詞のようにも使われます。「そろそろガラが来そう」といった使い方もできますし、

大暴落したことを「ガラった」と言ったりもします。

ガラが発生する原因

ガラが発生する原因は、多くの人が瞬間的に売るためです。そのようなガラが発生する原因には、以下のようなものがあります。

テクニカル分析における重要ポイント

テクニカル分析における何かの転換点を迎えたり、抵抗線・サポート線を超えるなどした場合。特に多くの人が同じ金額でロスカットを設定していた場合などは、その金額を超えた瞬間に全員同時に売ることになるので、大量の売りが押し寄せてガラが発生します。

また逆に、分かりやすいエントリーポイントなどでも、全員が同時に売り注文を入れるので、ガラが発生しやすいです。例として以下に三尊天井の場合を挙げます。ネックラインを超えたら売りを入れるという人が多いので、ネックラインを超えた瞬間にガラが発生しやすいです。

三尊天井の成立要件
▲三尊天井が成立したところで売りを入れる

ガラに端を発するロスカット連鎖によるガラ

ガラが発生した時、あまりに多くの人がロスカットすると、そのロスカットによってさらに株価・為替レートなどが下がることがあります。そうなると、その下げによって今度は別の人のロスカット基準まで価格が下がり、新たなロスカットが発生。これが続くとロスカットがロスカットを読んでガラが発生していきます。

数年に一度レベルの大暴落の際などは、このようなロスカット連鎖も重なることがあります。

外部要因によるガラ

例えば会社で違法や脱税などの悪いニュースが発覚した時、その会社の株価は一気に下落し、ガラが発生します。また、業績不振などでどこか1社の株価でガラが発生すると、それを見て同業他社の株価にも少し遅れてガラが発生することなどもあります。そのようなガラが様々な会社に発生すると日経平均株価などに影響し、そのことによって異業種の会社にもガラが波及することもあります。

ガラに遭ってしまった時は

ガラがいつ来ても良いよう、一定価格を下回ったら自動でロスカットできる「逆指値注文」を入れておくという手が有効です。ガラの瞬間に遭遇した場合は、巻き込まれる前にロスカットしてしまうのも良いでしょう。逆に、空売りやショートが可能な商品なら、ガラが発生した時に一気に稼ぐことも可能です。