重要度:S(ぜひ知っておきたい)

損切りとは

損切りとは、損をしている株などを処分することを指します。「ロスカット」や「ストップロス」等とも言われますが、意味は同じです。

反対の言葉として、プラスになっている株を処分することを「利食い」「利益確定」などと呼びます。

損切りの重要性

投資を行う際、日本人は損切りが遅れる傾向があるとされています。人間は損という言葉に敏感で、何としてもプラスになるまで持ち続けてやろうという力が働くと言われています。

しかし下落している株は、その後も下落を続け、損失が拡大する可能性があります。この更なる損失を防ぐのが、損切りです。

いくつかの株に投資した場合、そのうちほとんどの株がプラスになっても、1つだけ大きくマイナスになってしまったため、トータルではマイナスになってしまった、などという例はよくあります。大きなマイナスを出さないことは、トータルで勝つために重要となります。

損切りの目安

持っている株などが下落してしまった場合に、損切りするかどうか悩むというのは非常に重苦しい決断です。できることなら、そもそもその株を買う時点で、いくらになったら損切りしようと決めてから買うことが望ましいです。

問題はいつになったら損切りするかということですが、チャートのテクニカル分析ができる人なら、セオリーに従って損切りラインを設定するのが良いでしょう。そうでない場合は、買った金額から10%下がった場合、等と決めておく手もあります。

損切りと買い増し(ナンピン)

持っている株が下落した際に、損切りをせずに買い増しをする「ナンピン買い」という選択肢もあります。値段が下がっているのを逆手に取り、安く株を買うという手法です。

ナンピン買いは、成功すれば大きな利益をもたらしますが、さらに株価が下落した場合には損失もさらに拡大します。そのため、初心者ほどやりたくなるが、初心者ほどやるべきではない投資法と言われています。特に「この株は絶対上がるはずだから」「前回はナンピン買いが成立したから」などという風に、理論を伴わない安易な考えでナンピン買いをするのは非常に危険です。

株価が下がった時に売るのが損切り、株価が下がった時に買うのがナンピン買いですから、基本的にこの2つは正反対の手法であると言えます。

損切りの利点として、損切りで得たお金を別の投資に使えるという点が挙げられます。ナンピン買いでは逆に拘束されるお金が大きくなりますから、この点においても損切りとナンピン買いは真逆の意味合いを持っています。