幼児期の早期教育 勉強時間と到達目標

幼児期の早期教育

やればやるほど伸びるけど、子供にストレスをかける幼児期の早期教育。

どれくらいの勉強時間をかけて、どこまで進めるのが良いのでしょうか?

現在のうち(上の子:小1、下の子:年中)の考え方をまとめてみます。

結論

色々書いたら取っ散らかっちゃったので、結論だけ先にまとめます。

  • 目標を決めて「そのためには1日○時間の勉強が必要」ではなく、子供のやる気に合わせて勉強時間を決め、その積み重ねでどこまで行けるかなを考える
  • 子供の集中時間には限界があるので、遊びの中で本人が勉強と思っていない状態で実質勉強と同じ効果を得られる体験をさせていく
  • 到達目標の設定地点は年長終了時と3年生終了時

早期教育の基本

早期教育の特徴は、子供が勉強に価値を見出していないという点です。

大学受験などでは受験生は大学に入るメリットを知っており、良い大学に受かりたいというモチベーションのもとに勉強をします。

しかし幼児のほとんどは、別に勉強をしたいとは思っていません。

それと、子供は体力や集中力が低いです。そのため、勉強時間を長く取ることは難しいです。特に面白くないことは、長時間勉強し続けることは不可能です。

そのため、先に目標を決めて、「そのためには毎日○時間ずつ勉強する必要がある・・・!」という順で勉強時間を決めることは難しいです。それをすると子供が勉強嫌いになったり、精神的にやられたりします。かわいそう。

結局のところ、子供がどれくらいできるか見て、その積み重ねでどこまで行けるかなって話にしかならないのです。

だから、勉強時間以外の部分で実質的に勉強したのと同じ効果を得ることが重要になります。

勉強時間以外の部分で勉強させる方法の例

例えばすごろくで遊ぶときに2つのサイコロを使い、2つの合計のマスだけ進むようにしたら、子供は自然と足し算をします。計算問題を100問出しても最後までできる子は少ないですが、遊びの中で出てくると、ものすごい回数の足し算ができます。

1つ目の進度チェックポイントは年長終了時点

いつまでに何をすればいいか考えるうえで、年長終了時点は1つのポイントになります。その理由の1つは、国立・私立小学校の受験の検討です。これは行くのが重要なのではなく、検討するのが重要、という話です。

小学校受験で国立・私立に行けばある程度良い環境が見込めますが、そのための受験勉強の内容は、中学受験・大学受験の流れから見るとわき道にそれている内容が多いと僕は考えています。

ところが早期教育の教材や教室では、小学校受験を視野に入れているものが多いのです。実際、幼稚園の時点で勉強を頑張らせる親の中には、小学校受験を検討している人が多いので、そうなるのでしょう。

小学校受験後にでも使える問題例:

「左にある絵を回転させると、右にあるうちどの絵になりますか」
「○、×、?、×、○、×、△、×。 ?は何ですか」

小学校受験でしか使わない問題例:

マッチや缶切りなど現在あまり使わない道具の絵を見せて「この道具の名前を答えなさい」
「スミレの咲く季節はいつでしょう」
「次のうち水に浮く野菜はどれでしょう」

小学校受験をしないなら、先に繋がらない分野をバッサリ切って、その後に役に立つものに集中した方がいいです。小学校受験する子は歯を食いしばって覚えましょう。

というわけで、小学校受験をするかしないかは、早期に検討した方がいいです

ちなみにうちの場合は、年長終了時点でここまで進めようという目標は当初はなく、単に子供の様子を見ながら、無理のない範囲で先取り学習を進めようと思っていました。結果的には、公文の幼児優秀児課程などは偶然視界に入ったので目標の1つとしました。

公文式の進度上位者が受ける「幼児優秀児認定テスト」とは?問題と攻略法も公開!
公文の幼児優秀児認定テストとは 公文式では、幼稚園の年長さんまでに一定の基準(下図参照)の教材を終えると、幼児優秀児課程テストというのを受けることができます。 幼児優秀児認定は3科目合計ではなく、1科目ずつ受けることができます。また、全科目

次の目標は3年終了時点

中学受験を視野に入れると重要になってくるのが、3年生終了時点までの立ち振る舞いです。

中学受験塾に入れば4年生以降は忙しくなると思うので、親が色々やってあげたいなら3年生までの時間が結構重要なのです。これは勉強に限らずなんでもそうです。

うちの場合1:チャレンジタッチ

例えば勉強に絞って書くと、うちの場合、年中の途中からチャレンジタッチの2年生を始めました。年長で3年生、1年生で4年生。このままいけば、3年生で6年までの分が終わることになります。

当初からそう考えていたわけではないのですが、偶然年中時点で足し算・引き算・掛け算ができて、文章がある程度読めたので、チャレンジタッチの2年生を楽にこなすことができ、ラッキーでした。

チャレンジタッチは勉強を嫌いな子が勉強するためのツールなので、子供が楽しめる仕掛けがたくさんあります。内容や難度は中学受験には到底足りませんが、4年生以降により難しい内容に挑む際の糸口になると考えています。

何より、子供がやりたがっているので、こちらとしてはやめさせる理由がありません。

うちの場合2:公文式

公文式では、本人の気が乗ってしまったので中学の範囲まで進んでしまいましたが、実際は3学年進めば十分だと思います。こちらも理由は同じで、忙しくなる前の3年の時点で6年までの計算力を付けておく(単にやり方を覚えるだけではなく、計算スピードの獲得)という目的です。

よく誤解があるのですが、算数の「計算」に関しては、やり方を覚えたら終わりではなく、そこからスピードを上げることこそが重要となります。

まあ場面場面で軌道修正はしていくのですが、このように「このままやると3年生終了時点でどこまで終わるか」はちょっと気にしています。

なお現在は小学6年生まで(中学受験まで)に何をするかを一番意識していますが、今回は幼児期に限った記事ということで割愛します。

幼児は1日何時間勉強すべきか

うちの場合は、年中~年長時点では1日30分~1時間程度のことが多かった…のではと思います。やらない日もあります。

勉強した時間はあまり見てないです。子供の様子(まだ続けて高い効果がありそうかどうか)と進度(ここまで頑張ったから終わりでいいや)を見て決めています。

それと、途中で休憩をたくさん挟みます。いま年中の下の子は、5分やって休み、5分やって休み…を繰り返して20分ぶんの計算を30分以上かけてやったりしています。

長時間続けるためには集中力を付けさせることも大事になるとは思いますが、勉強と集中力は別々に育てるべきと僕は考えています。集中力を付けさせるために勉強を長時間やると、勉強が嫌いになったり、勉強の効率が落ちるなど、デメリットが大きいです。現在の集中力に合わせて勉強時間を決めるほうが良いでしょう。

世間の勉強ガチ勢はもっと勉強時間を取ってる?

おそらくですが、世間の幼児を持つ教育ママさんパパさんたちはもっと勉強時間を割いていて、うちは進度のわりに勉強時間が短いのではと思います。

もしそうなら、それは勉強以外の時間で得る知識の量が多いからだと思います。

その方法をすべて書くにはここでは足りないですが、例えば前述のすごろくの例が挙げられます。

小学校受験の世界では、なんか幼児の勉強時間は1日1時間とか2時間とかが普通、みたいな変な常識があるようです。すごいよね。でも子供って頑張れる時間には個人差があるので、そこで勝負すると子供がつらくなると思います。

「よそのうちはすごい勉強してるのにうちの子は全然やってくれない…」なんて焦っている人をネットでもリアルでもめっちゃ見かけるので、こんなブログを見に来る人も結構いるのではと思いますが、あまり他人の成功談ばっかり見て気にする必要はないと思います。勉強以外の部分で補っていきましょう!

なおこれを書いている今日(ゴールデンウィーク明け初日)は、上の子も下の子も家での勉強時間は0分でした。久々の学校・幼稚園だから疲れてるかもしれないので、いちおう家では負荷をかけないようにしました。

コメント

  1. おてう様
    早速リクエストにお応えいただきありがとうございます!
    まさに私の知りたかったことを完璧に1ゴールドの不足も無くお応えいただけました。

    我が家では今年4月から中学受験を念頭にしたお勉強を始め、先月は、お勉強に関する娘の特徴把握に努めました。そして今月以降の進め方を思案する中、いくつかの点で不安がありました。今回リクエストさせていただいた内容はその一つでした。本当にありがとうございます!

    更におてう先生は、私の心を見透かすかの如く、結論3点とそこに至る理由を以って、私の他の不安をも払拭していただくとともに、私のここ数日考えていた方向性に関する一切の迷い絶ってくださいました。完全に自信がつきました!

    また是非ご教授いただければ幸いです。本当にありがとうございました!

    • >博士さん
      リクエストありがとうございました!上手く書けたか分かりませんが。。。
      中学受験の12年間も子供の人生ですから、楽しくできたらいいですよね。