2012年1月18日 東大の秋入学

5年後くらいから東大の入学シーズンが秋になるというニュースがありました。
僕が見たニュースでは、あくまでそうする可能性を検討してるだけみたいだったんだけど、
他の報道では確定したみたいに言ってた。どっちだろう?

秋入学にするにしても細かい内容はまだ決まってませんが、例えば本来2020年度に入学する人は、これまでなら春に入学して2023年度春から社会人になるべきところを、
今後は半年後の2020年度の秋に入学し、2024年度の秋に社会人になるということらしいです。
理由は、海外の多くの大学が秋入学だから、それに合わせることで留学しやすくなり、また留学生が来やすくなるというもの。らしい。

僕はどうかと思うなあ。

(1)海外に行かない人は1年あるいは半年を棒に振ることになる

上の例で2020年春から秋までの半年、新1年生はやることがありません。また、卒業も秋ですから、他の人より就職が半年遅れます。いや、そんな東大に対応してくれる企業ばっかりなら秋から採用してもらえるかもしれませんが、就職難においては東大卒でもかなりの割合の人がそんなに大きくない会社へ就職しています。その場合は卒業からさらに半年待っての入社。
いずれにせよ、入社からの年数が他の人より0.5~1年遅れることになりますので、出世も0.5~1年遅れ。課長・部長・社長といった椅子取りゲームにおいては、一般的にはこの0.5年の差というのはなかなか埋めがたいと考えられてもおかしくないでしょう。
高校3年生の時点で「自分は会社員ではなく研究者になる」と考えている人以外は東大を選びにくくなります。

(2)日本への留学生が少ない理由は、時期の問題だけではない
日本は大学で英語が通じないとか、日本という国自体が英語が通じないという問題もありますし、欧米から見たら距離と時差の問題、物価が高い、などなど色々あります。日本という国がオワコンだからという理由がどの程度あるのかは知りません。
ともかく、留学生が海外から来にくいのは東大のせいだけではないのです。

他にもあるでしょうが(国立大学なんだから留学生に金を使うなとか)、ここでは2つだけにしておきます。

というか、海外に行かない大多数の学生を半年巻き添えにしなくても、3.5年で飛び級卒業できる制度を作ればいいと思うのですが。

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