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2011年7月3日 ジブリ映画「コクリコ坂から」ネタバレほぼなし感想(試写会 予告あらすじ)

7月16日公開の「コクリコ坂から」を一足先に見てきました。
感想は「僕史上最低の映画」です。
あくまで個人的な感想ですよ。人それぞれですからね。そもそも僕は映画なんてほとんど観ないし。
以下あんまりネタバレしないように感想とかを書いてみます。
あったらごめん。ネタバレ絶対嫌って人は見ないでください。笑

★映画は原作とは全く違う話のようです。各キャラの設定、学年、劇中の出来事、あらすじ、ほとんど違うものになっています。


舞台は昭和30年代、高校生の少年と少女の思春期の物語という
「となりのトトロ」と「耳をすませば」を足して割ったような話。
ちなみに劇中では、昭和30年代とか、場所は横浜とか、冒頭でそういう説明は一切ありません。
東京五輪が開かれるとか、一瞬見える桜木町(だっけ)という駅名などの情報が劇中に隠れているので各自が拾わなければいけません。

さて、まず最初のシーンで食卓に7人くらい着席するんですが、どれが何者なのかまるでわかりません。
また、冒頭で主人公は一番年下でないにも拘らず全員分の朝ごはんの支度を1人でこなしていて、
後から偉そうなおば様が出てくるので主人公は居候なのかと思ったら、実は正当な家族のようです。
ちなみに主人公は松崎海というんだけど、何故かみんなは「める(?)」と呼ぶので、
徐々に主人公の名前さえわからなくなってきます。「める」の説明は最後まで無し。

このように、全般を通して「説明が無くてイライラする」のが本作の特徴です。
他にも序盤で「カルチェラタン」というものが廃止になりそうで、どうも主要キャラの1人がそれに抗議してんだけど、
しばらくたって「週刊カルチェラタン」という単語が出てくるので、なんだ劇中の雑誌のことかと思ったら、
実はカルチェラタンという名前の文学系サークル用部室棟のことだったりとか。

このように冒頭からほどなく話に付いていけなくなるわけですが、置いて行かれるポイントはそこだけではありません。

主人公が男の子を好きになるタイミングと動機が全く不明だったりとか。
主人公がある重大な事実を知ってから乗り越えるまでがあっさりしすぎてるとか。
カルチェラタンの存続に反対の声が多かったはずなのに、突如女子が数十人単位で掃除を始めるとか。
重要人物を説得させた決め手も意味不明。
感動のクライマックスも、主人公の胸中がまるでわかりません。
ネタバレさせない範囲で話すのは難しいですが、全体的にフラグの立て方がうまくないという印象です。
あと、これまた一切説明の無かった劇中の「信号旗」。
主人公が毎日上げている2枚の旗は「ご安航を祈る」という意味のようです。内容が場面に合ってないぞ。

開始1時間くらいで、どの年代も万遍なく退屈そうにしていました。
みんな話に付いていけてなかったんじゃないでしょうか。
多分これ見るならポケモン2回見に行った方がいいです。あくまで個人的な感想ですけどね。

で、帰りに嫁とそんなことをわいわい話していたら、
嫁「あれ、そういえばコクリコ坂って出てきたっけ?」
僕「あれ?」

そもそも劇中に「コクリコ坂」という坂は出てきませんでした。笑
そういえば自転車でお肉屋さんまで1往復した坂がありましたが、もしかしたらあの坂がそうなのかも。
説明不足の極みですね。あと題名は「コクリコ坂からお肉屋さんまで」に改名したらいいと思う。

もう1つ。キャッチコピーが「上を向いて歩こう」なんですが、そういう内容の話ではないです。
そもそも劇中に下を向く要素があんまり無いというか。1つあるけど結局主人公の勘違いだったし。


この映画を観た人は、どんな感想を持つんだろうなあ。すごく興味があります。
まあつまらなかったのにこんな長文を書く動機も結局はそこです。
twitterでは絶賛の嵐みたいで不思議ですね。
世間の映画好きの人って、実は普段からあんまり映画の内容に付いていけてないのかな。
僕の予想では「試写会というのは大抵友達に誘われて/誘って行くので、つまらなかったとしてもそう申し出にくい」のではないかと思っているのですが。