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先取りに最適!低学年での算数検定・数学検定のやり方を紹介

ここでは算数検定・数学検定を低学年から先取りしたやり方を紹介します。

目次

ポイント 我が家が算数検定・数学検定を低学年から先取りしたやり方を紹介します。数検は初出単元を学ぶ際の入口として優秀で、ここで得た知識が後に中学受験や算数オリンピックなど色々な場所で役立ちました。

算数検定・数学検定とは

算数検定・数学検定は、算数・数学の基礎知識を問う検定です。出題内容は教科書にほぼ準拠しており、難度は低め。制限時間も緩いので、内容を大体理解していれば、難なく合格できます。年に12回ほど開催されていて受けやすいのも大きな特徴です。

各級と出題範囲は、おおよそ下表のようになっています。

出題範囲
小学1年生11級
小学2年生10級
小学3年生9級
小学4年生8級
小学5年生7級
小学6年生6級
中学1年生5級
中学2年生4級
中学3年生3級
高校1年生準2級
高校2年生2級
高校3年生準1級
大学1級

算数検定公式開催である個人受検A日程は年3回ですが、 提携機関が運営する個人受検B日程での検定も合わせるとほぼ毎月1回は開催されています。

ポイント ちなみに目にした範囲では、都心の会場ほど、低学年が高い級を受ける例が目立ちました。

数検を先取りに使おう

我が家では、算数検定を算数の先取りに使いました。

10級から6級までの小学生範囲は、僕が個人的に教えたうえで、 公式の算数検定過去問に挑戦。すると、知らない事柄等が出てくるので、そこは追加で教えました。

なお、計算に関しては公文式も利用しました。その他算数教育全体については下記リンクを参照ください。

算数検定は広い範囲をカバーしてくれるので、教え忘れや知識の抜けが無いか調べるのにも役立ちました。

我が家の合格した級と時期

我が家の場合は下表の通りです。

学年 合格級
年中 10月 10級
年長 4月 9級
小1 4月 8級
6月 7級
10月 6級
小2 5月 4級
8月 5級
1月 準2級
小3 9月 2級一次
3月 2級二次
ポイント 5級はコロナで延期になったため、4級に先に合格しました。3級は飛ばしました。
小3以降は四谷大塚や数学オリンピックなど別の取り組みに興味が移っていき、数検はあまり力を入れなくなりました。

使用した教材

数検関連で我が家が使った教材は下記の3点です。

4級までは公文式で計算部分は押さえており、「過去問題集」のみの使用でクリアできました。

準2級からは子供にとって初見となる範囲が多く、僕が範囲を確認する目的も含めて「要点整理」も使用。教科書代わりに要点整理を使って教え、練習問題を解いていきました。

2級では「記述式練習帳」も少し使いました。

具体的な取り組み例

ここでは2級を受けた時の例を書きます。

まず実施時期ですが、2級は範囲が非常に広く、まとまった時間が必要なので、長期休みを活用することにしました。 6月・7月に全国統一小学生テストやキッズBEEがあることも考慮し、 小3の夏休みに毎日30分から1時間くらいずつコツコツ進め、夏休みのうちにほぼ全範囲を終了しました。

まずは「数学検定2級要点整理」を使って各単元の内容を簡単に教え、基本問題と練習問題を中心に解きました。

ポイント 応用問題と、練習問題で「重要」マークの付いていないものは、飛ばしました。

基本問題は問題のすぐ下に答えがあるので、数分考えて分からなければ答えを見ます。

練習問題は答えが別冊ですが、解き方は基本問題とほぼ同じなので解きやすいです。

力を入れたのは、方程式系、微積、三角関数など。ベクトル、数列、指数対数、数学的帰納法などは定着率が低かったと思います。

次に、本番に向けて数検2級過去問をやりました。

こちらは4回分の過去問が収録されています。最初は散々な結果でしたが、徐々に解けるようになっていき、4回目では一次試験は合格圏内、二次試験も記述の採点を厳しめにすると当落ギリギリよりやや下、という感じだったと思います。

要点整理でやった内容のうち、分かっていないものや忘れやすいものも分かったので、強化しました。準2級以前の内容で忘れているもの、知らないものも多かったです。

  • Σ記号の和の公式
  • 接線の方程式
  • 点と直線の距離
  • 方べきの定理
  • 円に内接する四角形の向かい合う角の和は180

などなど・・・

そしてその次に、弱点補強目的で「記述式練習帳」を始めました。

記述式演習帳は、大雑把に分けると、1章(計算)、2章(問題)、3章(証明)という感じの構成になっています。 今回は限られた時間で対策するため、2章のみやりました。

記述式練習帳は例題と練習問題の最初の2問で解き方の方針が似ていることが多いので、1日の中でここを連続してやるのが良い感じでした。2日目にその次の実践問題。

例題の解説を見る時は、解き方だけでなく、「どう書くか」も意識しました。 低学年の子供の大部分は「算数は答えさえ出ればよい」という考え方があります。低学年では実際それで良いと思います。 しかし数検2級の二次試験では、ほぼ全問で過程の記述が必須になります。そのため小学生にとって、準2級以降では問題の難度に加え「論述」が大きな壁となります。

要点整理の復習と記述式練習帳の2章で、苦手だったベクトルと数列(漸化式除く)が大幅に強化されました。 結果的には、記述の不足等による減点は一切無しで合格することが出来ました。

数検は中学受験の役に立つか?

数検は、各単元の基礎のみが出題されるので、基礎を身に着けるにはとても良いです。ただし難問はありませんので、中学受験の全ての問題を解けるようになるわけではありません。四谷大塚の教科書「予習シリーズ」で言うと、最も易しい「基本問題」くらいのレベルが解けるようになります。

ただ、それでも割合や比などつまづきやすい単元の基本を既に理解しているというのは大きかったです。中学受験塾ではどこも毎週1単元ずつ新しい単元を習得する必要があるのですが、難しい単元については1週間で理解して定着させることが非常に難しいです。先取りではそういった時間的制約がないので、本人のペースで落ち着いて理解を深めることが出来ました。

また、算数検定はとにかく基本的な問題のみが重点的に出題されるので、読み取りにくい文章やひっかけ問題など、混乱の原因になりかねない要素が一切なく、純粋に基本部分のみ取り組めたのも、スムーズな理解と定着に大きく貢献してくれたと思います。

5級と準2級で難しくなる理由

我が家では子供の興味に合わせて、自分の年齢に関係なくどんどん先の級に進んでいきました。そのこと自体は問題ないと思います。ただ、5級以降を先取りに使う場合は、注意が必要です。

というのも、11級~6級の試験では解答用紙に答えのみ書けばよいのですが、中学範囲に入る5級からは少し記述が出現するためです。

高校範囲に入る準2級からはもう1歩踏み込んで、文章による説明が要求されます。

先の本意を学びたいという数学好きの子は多いですが、記述式解答の練習を面白く感じない子もいるでしょう。 そのため、数学検定の5級、あるいは準2級以降を受けることは、小学生の先取りに必ずしも適しているとは言えないと思います。 無理に先の級を受けさせるのではなく、単に勉強するだけにとどめるとか、記述の無い一次試験のみ合格を目指すなどする、といった手も検討されると良いと思います。

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