投資・投機という言葉には様々な定義があります。ここでは経済・金融市場における使われ方を紹介します。

投資とは

投資とは、資本(お金)を投じることです。利益を得る目的で事業などに資金を出すことを、投資と呼びます。

例えば、以下のようにお金が使われた場合を考えてみましょう。AさんがBさんに投資をする例です。

  1. AさんがBさんに100万円を貸す
  2. Bさんがその100万円で新製品を生み出してお金を稼ぐ
  3. BさんがAさんに借りたお金を120万円にして返す

Aさんは、投資したお金が増えて返ってきました。Bさんは、投資のおかげで新製品を生み出して稼ぐことが出来ました。

投機とは

いっぽう、相場の変動を利用して利益を得る取引のことを「投機」と言います。

例えば株を100万円の時に買って、120万円になった時に売るような行為が投機です。

※一般的には、投機という言葉は「イチかバチか」という意味でも使われます。

投資と投機の違い

ここまでの例のように、投資というのはお金を他人に貸して、その他人がお金を使って収益を得て、収益の一部と一緒に借りたお金を返すというものです。投機というのは、モノの価格が上下するのを利用して差額を稼いでいます。これが投資と投機の違いです。

株式投資は、株を買うことによってその企業に資本を投入したと考えれば投資と考えることができます。しかし個人投資家が行う株式売買は、ほとんどが現在の株価と将来の株価の差益を狙ったものであり、投機に該当すると言えるでしょう。

このように投資と投機は異なるものですが、投資という言葉は投機より格好良く見える傾向があるようで、実際は投機に該当する活動をしている人が、投資家を名乗るケースがよく見受けられます。

安全なものは投資、安全でないものは投機であるという理解が見られる場合がありますが、必ずしもそうとは限りません。危険な投資もありますし、安全な投機も場合によっては存在します。