さて、そうこうして、ついに1人目の人と会うことになった。Aさんとしよう。
Aさんの住所はお隣の県だが、うちから電車で1時間の距離だ。
早稲田出身で、卒業後にヨーロッパに留学してパンの修行をし、今はパン屋をやっているという。
普通にこの時点で大いに尊敬する。
年齢は2つ上だが特に問題ない。それに重要なのは実年齢より中身だ。
仕事を終えた後、19時に待ち合わせた。19時ちょうどに行ったら、向こうは既に待っていた。
まず会ってみた印象として、相手を見た目で選ぶ気はないのだが、写真より数段美人でびっくりした。
そもそも、こんな美人で早稲田卒のパン屋さんがいるだけでも驚きだ。
つーか、婚活って普通にこんなレベルの人がゴロゴロいるんか。
まずは待ち合わせ場所で会って、1000円前後のレストランへ。
店は予め選んでおいた。平日なら夜でも混まないことも確認済み。
当日の相手の服装的にも、まあこの店で大丈夫だろうということで。
既に電話では話したことがあったが、実際に話してみるととても楽しい人だった。
が、今日は楽しいだけで終わってはいけない。
徐々に突っ込んだ話をしていくと、いろんな話が聞けた。
・結婚してもパン作りは続けたい
・パンで商売をする気はなく、あくまで自分の作りたいパンを作りたい
とのこと。
…あれ?
それって要するに、結婚しても自分の趣味を優先したい、ってことか。
むしろ趣味を続けるために結婚するのかもしれない。少なくとも、共働きとか自分が稼ぐとかいうつもりではないようだ。
パンは仕込みが大変で、朝からやったり、夜遅くに翌日分をやったりするようである。子育てとかする暇だってないんじゃないのか。
で、一旦頭をリセットすると、この人でなければいけない理由は特に見当たらない。
今回は元々「良い人がいれば」結婚したいという趣旨なので、Aさんに関してはもうしばらく様子を見るということにしよう。
別れる時に、次回いつ会えるか聞かれたが、忙しくない日を後日連絡する、とだけ答えた。