早期教育とは
そもそも早期教育とは、早期から教育を行うという意味でしかありません。別にお勉強のことに限らず、本来の年齢よりも進んだことをやれば、それはすべて早期教育と呼ぶことができます。極端な話、小学生向けのテレビゲームを幼稚園生にやらせるのも「テレビゲームの早期教育」であると言えます。
ただ、実際は世間で「早期教育」と言うと、お勉強の早期教育のことを指すことがほとんどです。
早期教育のメリット
早期教育屋さんも一枚岩ではないので様々な説があるわけですが、一般的によく言われる早期教育のメリットは、脳が柔軟な幼少期に教育を開始することで、能力を大きく上げること、のようです。
僕が個人的に考えているメリットは、それとは異なります。僕が考える早期教育のメリットは、学ぶ機会がもう1回ある、ということです。
早期教育の時点では、できるだけ子供がいま興味を持っているものだけを学ばせ、会得させます。そして取り残した部分は、今無理に押し付けるのではなく、本来学ぶべき年齢で学校なり塾なりで学ぶ、という形を採っています。
これにより、子供は早期教育において好きなことを好きなだけ学ぶことができ、得意な能力を飛躍的に伸ばすことができます。ドンドン進めていけば、気が付くと本来よりも3学年も5学年も先のことをやっていた、なんてこともよくあります。
但し前述の通り、あくまで興味を持った部分だけ進めているので、完璧に網羅しているわけではありません。例えばうちの例だと、年長の時点で中学校の数学に着手しましたが、小学校の算数をすべて網羅してから中学校の数学に進んだわけではありません。残っている部分は興味が出た時にやればいいですし、興味が出なければ本来学ぶべき年齢でやればいいと思っています。
とりわけ識字は優先
またそれとは別に、文字を読む練習はかなり優先度を高くしています。これは、家の中でも外を歩くときでも、文字を目にした時にそれが「良く分からない記号」だと本人には何も得るものがありませんが、読めれば何かしら本人のためになるからです。
人間は1日に一体どれくらいの文字を目にするのでしょうか。文字を読めるのが1年遅れると、その間に何百回、何千回という学ぶ機会を失うことになります。そのため、文字はできるだけ早く読めるようにしてあげています。
早期教育のデメリット
早期教育は、ちゃんと理解して行えばデメリットは特にありません。
ただし無理に早期教育を行うと、様々なデメリットが発生してしまうので注意が必要だと思います。特に、いくら知能を育てても物理的には子供ですから、筋力や体力、集中力などは本来の年齢通りであるということには十分に注意してあげなければいけません。
また、例えば親がイライラしたりすれば子供に悪影響ですし、子供が嫌がっていることを連日強要するのもどうかと思います。睡眠時間を削るのも良くないです。
早期教育の効果は徐々に薄れるので意味ない、という考え方
早期教育はあくまで早い段階で1回学んだというだけであって、そのままほっとけば学んだことは忘れますし、他の子が後から学べば当然追いつかれます。その意味において、早期教育は労力のわりにメリットが小さいと考える人も多いです。
例えば、常に世間より1学年分リードしたいと思うなら、年長の時に1年生の内容をやったら、1年生の時には2年生の内容、2年生の時には3年生の内容…と常に1学年先のことを勉強し続けなければリードは保てません。
「スタートダッシュだけ早期教育しておけば後は勝手に差が開いていく」などと考えて安易に早期教育に取り組むと、思ったより大きな負担になるかもしれません。
早期教育しない場合との比較
早期教育が重要かどうかは、早期教育しなかった場合と比較することで一番よくわかると思います。
テレビでアニメを毎週見せれば、子供はアニメキャラを数十人言えるようになります。しかしその時間に歴史の漫画を与えれば、子供は徳川15代将軍を言えるようになります。これは「あなたが親なら子供にどちらを覚えさせますか?」と聞いているのではありません。両方見せれば子供は両方覚えるわけで、片方しか選べないわけでないのです。
ではもしも歴史漫画を与えない、つまり早期教育をしなかったとして、じゃあその時間に子供は何をするでしょうか。その時間に有意義な別の何かをするのなら、早期教育をせずにそれをやってよいと思います。ただ、ほっといたらアニメをもう1回見るだけだというのなら、だったら歴史漫画を読んでもらったら良いですよね。
「早期教育をしなかったとしたら、その時間に子供は何をするだろうか」を考えて、じゃあ余った時間にちょっと早期教育でもやってみるか、と考えると、無理なく取り組めるのではと思います。
コメント
学生時代に極限でお世話になり、子育てでも流石だなぁと思いつついつも拝見しております。
質問させて頂きたいのですが、何歳頃からどのような事をしてこられたのかを教えて頂ければと思います。
>たろうさん
コメントありがとうございます!
色々やってるので一言で言うのも結構難しいのですが・・・
世間でこれを普通やるよねってなっているものを、時期を気にせず次々やっていったという感じかなあと思います。例えばひらがなの読みは4~5歳くらいが多いようですが、試しに1歳の時にやってみたら読んだのでそのまま続けた、みたいな感じですねー。
例えば「世界の国旗を覚える」「3桁×3桁を暗算する」みたいな、普通に成長する過程でそれはやらないでしょってことはあんまりやってない・・・と思います。