【中学受験初心者ガイド3】中学受験塾の比較と選び方

中学受験塾の比較と選び方

中学受験をするためには、親がノウハウを持っていない場合、中学受験塾に入ることがほぼ必須となります。

中学受験塾はどのように選べばよいのでしょうか。いくつかポイントを紹介します。

授業形態で選ぶ

まず最初に、中学受験での授業形態は大きく分けて集団授業、個別指導、家庭教師の3種類があります。

集団授業

中学受験する子の多くが集団授業の塾に通います。ある程度自発的に勉強ができる子は、集団授業がお勧めです。

集団授業のメリットは、切磋琢磨できることと、費用が比較的安めに収まることが挙げられます。但し1人1人に合わせた授業はやってくれませんので、理解できないうちに授業が先に進んでしまうことがあります。また、質問をしにくいといった問題もあります。

個別指導

個別指導というのは、生徒1人~3人程度に対して先生が1人付き、生徒は1人1人それぞれの進度で勉強していくという形式。メリットは生徒1人1人の理解に合わせて授業が行われることです。細かく見てもらえるので、国語の記述問題など正解が判定しにくい問題でもしっかり見てもらえます。また、他の子との競争になりにくいので、競争が苦手な子にも適しています。

個別指導の最大のデメリットは費用です。先生1対生徒1に比べて、先生1対生徒複数の方が、費用はやや安くなりますが、それでも集団授業よりは高額になります。また、先生の数が多いため、質が担保されにくいです。学生がバイトで講師をやっている個別指導塾も多いです。

家庭教師

家庭教師は、勉強するのが苦手な子に向いています。

家庭教師は個別指導よりもさらに個に特化した形態です。家まで来てくれるので、単に勉強を教えてもらうだけでなく、家の机の配置など勉強の環境作りから提案してもらえたり、家での勉強習慣をつけるサポートまで期待できます。

但し家庭教師の費用は個別指導よりもさらに高くなります。毎週何回か先生に来てもらって一通り教わった後は、自習したり、親がついて勉強するなどという形になり、その時間も重要な意味を持ちます。

なお、お金はかかりますが、集団授業を受けつつ苦手科目のみ個別指導・家庭教師等を補助的に使う場合もあります。

中学受験塾の大手塾から選ぶ

現在、関東中心に中学受験の大手塾(集団授業)が4つあります。

  • 四谷大塚
  • 早稲田アカデミー
  • サピックス
  • 日能研

大手塾は独自のテキストとカリキュラムがしっかりしており、中学受験に関する情報も多いので、中学受験に効率的に対応できます。また、在籍生徒数も多いので、テストなどを通じて自分が今どのくらいできているか、どのくらいの中学に合格できそうかなどが分かりやすいという特徴もあります。

大手塾のにはそれぞれ特徴がありますので、大手から選ぶ場合は特徴を把握しておくのが良いでしょう。

4大中学受験塾 塾の特徴
サピックス 難関中学中心。最難関中学の合格者数は圧倒的。塾での拘束時間が短い代わりに家での宿題が多め
早稲田アカデミー やや難関層が多め。テキストや学習システムは四谷大塚と一部共通。体育会系の講師が多い
四谷大塚 全ての層に幅広く対応。中堅層が多め。パソコンを使った学習システムあり
日能研 中堅以下の合格者数が多い。中学受験に特化せず進度は遅め。全国に校舎があり、生徒数は最大。

家からの距離で選ぶ

家から塾までの所要時間も重要です。

中学受験塾は、小学校高学年になると夜8時・9時に終わるところが多いです。そうなってくると、あまり遠い校舎では家に帰るのがかなり遅くなってしまい、生活に影響が出ます。また、往復の時間ももったいないです。

なお高学年になると、大手塾では難関校を志望する場合はその学校専用の対策講座が、特定の校舎でのみ開催されることがあります。難関校を目指す場合、こういった特別講座も通える距離にあるかどうか確認したいところです。

低学年のうちは気にならないかもしれませんが、途中で転塾するのはリスクを伴うので、できれば高学年まで通える塾を選ぶのが望ましいです。

その他の要素

実績で選ぶ

自分の受けたい学校の合格者数が多い塾を選べば、同じ学校を受けたい生徒が多数集まっており、ちょうど良いレベルの授業を受けられます。

また、中学ごとに問題の傾向がありますから、その塾は中学の問題の傾向をしっかりとらえて対策できていることが期待できます。

レベルで選ぶ

自分の受けたい学校や自分の偏差値がだいたい分かっていれば、ちょうど合う塾を選ぶのも良いでしょう。

優秀な子ばかりの塾で付いていけなかったり、自分だけ優秀で授業が物足りないなどすると、効果が薄れたり、モチベーションの低下につながります。

目安としては、中小規模の塾でも、難度別に2クラス以上に分かれている塾が望ましいです。

学費で選ぶ

塾によって費用が大きく異なります。特に個別指導・家庭教師は1時間あたりの値段が高額になるので、先生に習う以外に自習の時間を多くとるようにしないと、ものすごい金額になってしまいます。

大手塾を選ぶ場合、大手塾同士の間では、そこまで大きな差はないかもしれません。ただ一応確認はしておいた方が良いです。

塾の選び方まとめ

塾を選ぶ際は、通える範囲内でできるだけ子供の性格とニーズに合った塾を選ぶことが重要です。

また、3年生までは転塾しても負担は少ないのですが、4年生以降でできるだけ転塾しないで済むよう、先々のことまで検討するのがベストです。

とはいえ外から見ただけでは塾の様子は全く分かりませんので、まずは模試や体験授業を受けたり、塾主催の説明会に参加するのがお勧めです。これらは入塾志望度が高い人だけが行くものではないので、気軽に参加して大丈夫です。中には中学受験についての知識を色々教えてくれる塾もあり、入塾の検討材料としてだけでなく普通に役に立ったりします。

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