2022年ジュニア算オリ ファイナル問題4【過去問解答・解説 ジュニア算数オリンピック】

2022年ジュニア算オリファイナル問題4

連続する4つの1以上の整数について、それらの平方数(同じ整数を2回かけ合わせたもの)の和をAとします。

例えば、連続する4つの整数が8,9,10,11のとき

8×8+9×9+10×10+11×11=366

となるので、Aは366になります。

Aが、3で割ると2余り、5で割り切れる4桁の整数になるとき、連続する4つの整数として考えられる組み合わせを2つ答えなさい。

解答・解説

問題文の2つの条件「3で割ると2余る」「5で割り切れる」について、順番に見ていきます。なお、連続する4つの整数の先頭をXとします。

Aを3で割ると2余る

例えば8の平方数というのは、半径8の正方形の面積と同じです。

つまり、連続する4つの整数の先頭をXとすれば、平方数は下図のような4つの正方形の面積と同じです。

この4つの正方形の面積の合計について考えてみます。

黄色の部分を数えると、全部でX個が12列ぶんあります。

青色の部分は全部で14マスあります。

問題文より、赤と黄色と青の合計が3で割ると2余ることが分かっています。

青は3で割ると2余り、黄色は3で割り切れるので、赤色の部分も3で割り切れることが分かります。

赤色部分が3で割り切れるということは、つまり、Xは3の倍数です。

Aが5で割り切れる

Aが5で割り切れるということは、Aの1の位は5か0です。

ところで、ある整数が1,2,3,4…と増えると、その平方数の1の位は

1,4,9,6,5,6,9,4,1,0…と、この10個を繰り返していきます。

この中の連続する4つを選んで5で割りきれるのは、

  • 1+4+9+6=20
  • 6+9+4+1=20

のどちらかのみです。

つまり、連続する4つの整数は「●1、●2、●3、●4」か「●6、●7、●8、●9」のどちらかです。

よって、連続する4つの整数の先頭の数Xは1の位が1か6です。

条件を満たす組み合わせを求める

以上より、2つの条件が分かりました。

  • Xは3の倍数
  • Xは1の位が1か6

これらを満たすXは、小さい方から順に、6、21、36、51、66…となります。

X=6の時、

A=6×6+7×7+8×8+9×9=230で、4桁という条件を満たしません。

X=21の時、

A=21×21+22×22+23×23+24×24=2030で、これは全ての条件を満たします。

X=36の時、

A=36×36+37×37+38×38+39×39=5630で、これは全ての条件を満たします。

(X=51以上の時は、Aが5桁以上になってしまうため条件を満たしません)

以上より、考えられる組み合わせは

「21,22,23,24」と「36,37,38,39」となります。

答え:「21,22,23,24」と「36,37,38,39」

コメント