2025年算数オリンピック平均点・決勝ボーダー予想と感想(トライアル)

2025年算オリトライアル感想

2025年算数オリンピックの問題講評と平均点・ファイナル進出ボーダー予想です。

あくまで予想であり、正確性は保証できませんのでご注意ください。
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バランスの良い難度

今年の算オリの出題は9問で、易しめ3問、普通2問、難しめ2問、難問2問といった感じのバランスの良いセットになったようです。
最も難しい問題8問題9がどちらも、勘で書いても偶然当たることが無いような答えになっているのも良かったです。

問題ごとの感想

問題1は「かけ算九九の答えを全て足すと2025」を使うと簡単に解ける問題でした。算オリはたまに事前知識があると有利な問題を出してきますね。
(ちなみに広中杯でも「1³~9³を全て足すと2025」を知ってると楽な問題がありました)
問題2は易しめのパズル問題。これはジュニア算オリでも出せそうな難度だったと思います。
問題3は四角形の面積。状況さえ理解できればやる作業自体はこれまでの過去問にもあったような内容になるのですが、2つの正方形の辺の合計の長さだけが与えられており、抽象度の高い問題でした。ただまあ、イ+エで11cmって言っているので、勝手にイが4cmでエが7cmとか決めつけて解いたら解けちゃうんですけどね。
問題4は、”偶奇”に気付けばすぐ終わる問題(各色が偶数・奇数のどちらであるべきかを考える)で、今年のキッズBEEにも同じ趣旨のもう少し単純化した問題が出ていました。21個すべての球の並びを推理する問題なのかなと考えて混乱した子もいたかもしれませんね。
なお問題文中に出て来る数字が全てフィボナッチ数なのですが、問題を解く上では必要ありません。
問題5は算オリではおなじみの虫食い算ですが、完全な理詰めよりざっくりやっていく方が早かったりして、数へのセンスがあると有利になる良い問題だったと思いました。
問題6は三角形の面積の問題で、本来は今回の最難問題の1つだったと思いますが、見た目からある程度答えが予想できるので、適当に何か書いたら偶然当たった子も多いのではないでしょうか。算オリ・ジュニア算オリの図形問題では、分からない問題はラスト1分で答えを「予想」して適当に書くという技もそこそこ有効です。
問題7は紙を切る系の問題で、最終的には72の公約数のうち差が1であるものを探す問題になります。その方針に気づかず適当に探すと時間ばかり取られてしまいますが、色々試せば3つある答えのうちいくつかは見つけられたかもしれませんね。
問題8は思考力系の問題で、かなり難しかったですが、全て理詰めで答えにたどり着けるのが良いですね。参加者が99人もいるから難しいわけなので、5~6人くらいで色々試してみたら「チョコ+チョコ+アメ=番号の合計×2」となることに気づけたかもしれません。
問題9は典型的な外角定理と典型的な相似を組み合わせた問題なのですが、与えられた図形にはそのどちらも存在せず、たった1本の補助線を引くだけでその2つが現れる、という凄い問題でした。普段からこの手の問題に慣れているとすぐ気づくかもしれませんが、正解率はかなり低かったようです。

問題ごとの難度と正解率

アンケートから推定した問題ごとの正解率は下表の通りです。

※例年アンケートに答えて下さる方のレベルが高いので、その傾向を加味した補正を掛けています。

問題1,2,5が易しく、問題3,4が中程度、問題6,7が難し目、問題8,9が難問、となったようです。今年の問題はほぼ難度順に並んでいたことになります。

2025年算数オリンピックの平均点とボーダー予想

※この予想は、様々な条件が去年と同じと仮定して算出しています。受験者数と決勝進出人数、アンケートに回答した人のレベルなどが去年と違えば結果は大きくズレる可能性がありますのでご了承ください。

2025年算数オリンピックの平均点は42~52点前後

ファイナル(決勝)進出ボーダーは、55~65点と予想します。

大体9問中3ミスまではOKで、4ミスで当落線上、という感じではないかと思っています。

なお算オリでは2016年から2022年までは決勝進出率が平均で28%弱でしたが、2023年と2024年はともに25%程度とやや減っています。今年の受験者数と決勝進出者数がどうなるかによって、ボーダーは大きく動く可能性があります。

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