2025年ジュニア算数オリンピック・ファイナル4番の文章が読み取りにくい?

2025年ジュニア算数オリンピック・ファイナル4番

ご指摘を受けて確かにそうだなあと思ったのでシェアします。

この問題は正解率が19%と、全問題中で2番目の低さでした。

解答・略解

AとBとCの最小公倍数が大きければよいので、AとBとCに7と8と9のどれかを入れればよいことに気づきます。

Aに8、Bに9、Cに7を入れるとDは496となり、問題文に当てはまります。

答え:A=8、B=9、C=7、D=496

別解?

A=8、B=7、C=9を入れた場合、問題文に当てはまるDは8と512があります。しかしDは3桁の整数と書いてあるので、512だけが当てはまります。

答え:A=8、B=7、C=9、D=512

 

…この答えは間違っています。どこが違うか分かりますか?

問題文が分かりにくい

問題文では「1から999までのAの倍数で」1を引くとBの倍数となり、1を足すとCの倍数となるのはDだけだと言っています。

つまり、この問題は1~999の中に1個しかないものを探せと言っています。3桁の整数の中に1個しかないとは言っていないのです。

確かによく読めばこのことは明らかです。ただいつも言っていますが、算数好きの小学生の子たちが、算数の本質と違う部分で引っかかってしまうのはかわいそうだなと思います。

ではどうすれば良かったかというと、問題文中の「Dは3桁の整数です」が無い方が、混乱しにくかったのではないでしょうか。

算オリが算数好きの子供たちにとって楽しく取り組める場になっていくと良いなと思っています。これからのますますの発展を祈念しております。

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