2022年キッズBEEトライアルの部分点についての率直な感想

2022年キッズBEEトライアルが高得点勝負だった理由

2022年キッズBEEは平均点53点、決勝ボーダー69点、と近年まれにみる高得点勝負となりました。

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しかし1問ずつ丁寧に正解率を見ていくと、不思議な現象に気づきます。

正解率(A) 配点(B) 平均点(A×B)
問題1 37% 10 3.7
問題2 93% 9 8.37
問題3 94% 12 11.28
問題4 36% 14 5.04
問題5 11% 16 1.76
問題6 26% 12 3.12
問題7 26% 12 3.12
問題8 11% 15 1.65
合計 100 38.04

1問ずつの得点の期待値を積み上げて平均点を計算しても38点にしかならず、実際の平均点53点と15点も差があるのです。

この差は何かというと、部分点です。

算オリ系の正解率というのは全問正解した子の割合です。例えば問題4では正方形の長さを求める問題が2問あり、(1)が6点、(2)が8点となっているのですが、両方正解した子だけを正解者として正解率が算出されているのです。

部分点について

今年は部分点が非常に多く、1人あたり平均15点もの平均点が与えられました。

ではこの部分点というのは、具体的にどのようなものだったのでしょうか。

問題4の部分点

問題4には(1)と(2)があり、それぞれ解けると6点・8点がもらえます。これは妥当な部分点だと思います。

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問題5の部分点

問題5は今回の最難問題の1つ。模範解答は下図の通りです。

配点が16点もあり、今回の最高得点問題でした。この問題にも部分点があったそうです。

部分点の詳細条件は不明ですが、数字は左から順に大きくなり、黒が奇数で白が偶数なことは問題文から分かっているので、適当に書いても運次第でそこそこ点数を取れてしまうことが懸念されます。

問題6の部分点

問題6の模範解答は下図の通り。

この問題の配点は12点なのですが、どうやら6人の「何番目」「男女」それぞれ1点×12問だったようです。つまり適当に書いても運次第でそこそこ点が入りますし、全部男に丸をつければ確定で3点入ることになります。

問題7の部分点

今回最大の問題だと思われるのが問題7。模範解答は下図の通りです。

○か×かを答える問題が6問で12点。○か×か1つ当たるごとに2点×6問のようです。ここで適当に書いた○×が偶然当たると、大量得点が可能となっています。運の要素がかなり強かったのではないかと思います。

問題8の部分点

問題8は3つの問題で配点が4点・5点・6点の合計15点と思われます。妥当な内容・配点だと思います。

まとめ

部分点15点のうち、問題4や問題8などは妥当だと思いますが、問題6と問題7では運次第で入る部分点が大きかったように思います。

ファイナル進出を争う子にとっては前半の問題1~問題4は全問正解したうえで、後半の問題5~問題8でどれだけ取れるかという勝負だったと思いますが、その中で問題6と問題7が運ゲーとなると、ファイナル進出できたかどうかが運に左右された面があるのではないかと思います。

部分点を与えること自体には賛成なのですが、難問で適当に書くと部分点が稼げてしまうというのは無い方が良いなあと思います。

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