公文の幼児優秀児認定テストとは
公文式では、幼稚園の年長さんまでに一定の基準(下図参照)の教材を終えると、幼児優秀児課程テストというのを受けることができます。
幼児優秀児認定は3科目合計ではなく、1科目ずつ受けることができます。また、全科目に合格しなくても、例えば算数だけ合格すれば算数の幼児優秀児と認定されます。
公文の教材1枚1枚にはアルファベットと数字の通し番号が付いています。
- E教材…小5相当
- F教材…小6相当
- G教材…中1相当
- H教材…中2相当
つまり幼児優秀児テストを受けるには、算数と国語は中1まで、英語は中2まで進める必要があります。
幼児優秀児テストの正式名称は?副賞もらえる?
このテスト、正式名称が良く分からず、みんな「幼児優秀児テスト」とか「幼児優秀児認定テスト」とかいろんな表記をしますが、どうやら正確には「公文認定テスト」の中の「幼児優秀児課程」というジャンルに該当するテストのようです。
幼児優秀児テストに合格すると、公文から盾がもらえます。紙の賞状ではなく金属様のプレートなのでカッコいいです。
幼児優秀児課程は特別なプログラム?
幼児優秀児「課程」という名前が付いていますが、やっている教材は他の子が公文で使っているものと全く同じです。
また、特別コースがあるわけでもなく、他の子と同じように公文に通っていて、月謝も同じです。
単に進むのが早い子だけが受けられるテストがあって、受かると「幼児優秀児課程認定」の盾がもらえる、というだけです。
幼児優秀児テストの受験資格は幼稚園児のみ
公文の幼児優秀児テストは「幼児」というだけあって、幼稚園児にしか受験資格がありません。ただし正確には、小学校1年生の5月まで受けることが可能です。
幼児優秀児テストは毎年4回、2月・5月・8月・11月に開催されていて、おそらく受験権利は以下のようになっているようです。
- 12月末までに進度が受験資格に達していれば2月に受験可能
- 3月末までに進度が受験資格に達していれば5月に受験可能
- 6月末までに進度が受験資格に達していれば8月に受験可能
- 9月末までに進度が受験資格に達していれば11月に受験可能
そのため、小1の5月だけは既に幼児ではないけど例外的に受験が可能、というわけです。
高進度表彰との違い
公文には幼児優秀児課程のほかに「高進度部門表彰」というのもあります。
高進度表彰は、自分の学年より3学年以上(英語はやや異なる)進むともらえるのです。幼児優秀児テストよりも基準は緩いですし、受賞のために別途のテストを受ける必要もありません。
ちなみに高進度部門の判定は毎年3月末での進度で行われます。高進度の基準に達していると、6月頃に副賞のオブジェが公文からもらえます。
高進度のオブジェは透明感があってカッコいいので、幼児優秀児課程の盾よりこっちの方が好きって子も多いみたいです。笑
幼児優秀児認定テストの受験人数
よく知りませんが、幼児優秀児テストの受験人数は、おそらく年間で数百人程度ではないかと勝手に思っています。
科目別だと、多い順に英語>>>>>数学>国語のようです。公文の英語は中2と言っても難しい内容ではないので、幼児優秀児認定を取りやすいらしいです。
幼児優秀児認定テストの合格基準
幼児優秀児認定テストは100点満点です。100点満点で70点以上取れば合格です。
制限時間があるので、算数では問題をある程度早く解く力も必要になります。但し手が止まる暇がないほど計算し続けるといった超人的な速さは必要なく、普段の教材ごとに決まっている目標時間を切れれば大丈夫だと思います。
幼児優秀児認定テストの練習問題
幼児優秀児認定テストを受けると決まれば、公文の先生から練習問題をもらえると思います。
この練習問題というやつ、2001年って書いてあります。あとウェブ上でいろんな保護者の方が問題をアップしてますが、問題が全部同じです。
つまりおそらくですが、2001年から幼児優秀児認定テストの内容は変わっていないのではないかと思われます。
幼児優秀児認定テスト問題と対策
うちは算数だけ受けてるので、算数について書きます。
制限時間は30分で、100点満点のうち70点取れば合格というテストでした。問題のパターンは毎回同じのようです。
- 大問1:分数・小数の計算(F範囲)3点×10問
- 大問2-1:分数・小数の計算(G範囲)2点×8問
- 大問2-2:代入 4点×2問
- 大問2-3:文字式の整理 4点×4問
- 大問3:一次方程式の解 5点×6問
以下、細かく問題と対策を解説していきます。
大問1:分数・小数の計算(F範囲/30点)
分数と小数の計算問題が10問×3点で30点満点です。
分数・小数と言いつつ8割くらいが分数です。
大問2-1:分数・小数の計算(G範囲/16点)
分数と小数の計算問題が8問×2点で16点満点です。
分数と小数の計算、と言いつつ8割くらい分数です。
FとGの違いは、正負の計算があるかどうか(問題の途中や結果でマイナスの数字が出るかどうか)と、2乗・3乗の計算があるかどうかです。
大問2-2:代入(8点)
文字式に数字を代入するだけの問題。4点×2問で8点満点です。
例えばx=-1、y=-2の時、-(x2+y)2は?みたいな問題です。ここまで難しくないかも。
大問2-3:文字式の整理(16点)
-x2+2x+x2+3=?
みたいな感じで、式を整理する問題です。4問×4点で16点満点。
1問4点は、この後の大問3の次に大きいので、確実に取りたいところです。
大問3:一次方程式の解(30点)
3x-2=5x-6 xを求めなさい 的な問題です。
5点×6問で30点満点です。
幼児優秀児認定テストの対策に使える問題集
うちでは幼児優秀児認定テストの対策に、この2冊を使いました。
実際に本屋さんで中身を見て、うちの子が苦手な問題が多く載っているもの、そして余白が適度に空いていて計算を直接書き込めるものを選びました。
公文のテストの対策は公文のプリントじゃないんかーいって話ですが、うちの公文の先生は幼児優秀児認定テストの内容をよく把握してなかったのか、E教材などの関係ないところを復習させられてました。幼児優秀児認定テストは受ける子が少ないので、先生も詳しくは知らないと思います。
幼児優秀児テストを受けるには
幼児優秀児テストを受けるためには、年長の3月までに教材が基準に到達するように、逆算して日々のプリントを進めていくことが重要です。特に算数は、最初のうちは1日5枚とか10枚とか進みますが、後半は1問にかかる時間が増えるので、徐々に進むスピードは遅くなります。他の習い事とのバランスもあり、うちの場合は後半ずっと1日2枚でした。
後半の失速を計算に入れて
早期教育・先取り教育ではなく本来の学年で勉強する場合は、難しい教材をやるときには子供の年齢も上がっているから、1日の勉強できる集中時間も長くなっていきます。しかし幼児のうちに全部やると、体力は幼児のままで、1問解くのに必要な計算量だけが増えていきます。また、公文だけではなく他の習い事が増えてくるという子もいると思います。なので、幼児優秀児課程を狙う場合は、後半失速することを頭に入れたうえで将来の進度を計算するのがお勧めです。
先生と子供にも理解を
また、公文の先生にも幼児優秀児テストを受けたいという意思を明確にしておき、協力してもらうのが良いと思います。
それともう1つ、これが一番重要ですが、親だけで決めずに子供の理解を得るようにした方がいいと思います。公文の進度を早めると、きついのは子供であって、親はぶっちゃけ痛くもかゆくもないです。子供に幼児優秀児テストのことをよく説明して、興味を持たせ、子供が自ら公文をどんどん進めたいと思えるのが一番良いと思います。