早期教育、掛け算と割り算の教え方

下の子(年中)が掛け算と割り算を修得しています。忘れる前にどうやったかやり方をメモしておきます。

九九をマスターする

まずはいわゆる「掛け算九九をマスターする」という作業をします。具体的には、「いんいちがいち」から「くくはちじゅういち」までを順番に言えるようにします。

前にうちでのやり方をちょっと紹介しましたが、最初からいきなり9の段まで通すより、段ごとに分けて毎日コツコツ覚えていくのがお勧めです。

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九九を書いて覚える

九九を言えるようになったら、書けるようにもしました。書くことによって、これまで音で覚えて音で答えていたものが、具体的に数字に置き換わります。

九九を書く練習には、こんな感じのシートを自作しました。

ここでたとえば5×8を「10」と書いたことから、「ごはし じゅう」と覚え間違えていたことが判明するなどしました。

九九の出題順を変える

いったん九九をマスターしたら、次は2×1=2、2×2=4…の順ではなく、ランダムにします。

最初は完全ランダムより、すこし昇順になるようにするとやりやすいです。例えば2×1、2×3、2×5、2×7、2×9、2×2、2×4、2×6、2×8という感じで。これなら「2×9→2×2」の時以外はすべて昇順になっていますよね。

今回も段ごとに行うのが良いです。2の段が完璧に近くなったら3の段、という感じ。うちでは新しい段をやりつつ過去の段の復習もしていき、1段あたり2~3日くらいのペースで進みました。

やり方は別に何でもよいとは思うのですが、うちでは公文式から出ている九九カードを主に使っています。

Bitly

掛け算の虫食い算

2×□=10

2×□=16

こんな感じです。段はそろえます(上記の場合は2の段)。

この作業は子供にとって、実質的に割り算の答えを出す作業と同じになります。

例えば「2×□=10」は、「10÷2=□」に対応しているというわけです。

割り算

ここまでの掛け算が完璧になったら、割り算を教えていきます。本来は掛け算が2年生、割り算が3年生の範囲ですが、掛け算と割り算はたて続けあるいは同時に覚えていった方が効率が良いです。

全ての九九で完璧にならなくても、完璧になった段から順に割り算を教え始めても構わないと思います。

最初に「割り算とは何か」を簡単に教える

まずは割り算の意味を教えます。うちでは計算を教えるのは大体食事時なのですが、

ぼく
ぼく

いちご何個ある?

下の子
下の子

6こ

ぼく
ぼく

2人で分けたら何個ずつになる?

下の子
下の子

3こ

ぼく
ぼく

これが割り算だね!

こんな感じで(なんでもいいのですが上記は一例です)、うちでは割り算についてはかなり昔からそれとなく何度もステマしていたため、割り算を教え始める時点で子供は「割り算とは何か」「どんな時に使うか」「割り算ができるとどのように嬉しいか」が分かっている状態になっていました。また、「割り算をするときは掛け算が必要になる」ということも知っていました。

特に「割り算ができるとどのように嬉しいか」が重要で、子供がこれは覚えるといいものだと頭のどこかで思っているものは、習得するスピードが劇的にアップします

「6÷2=」

これを見せて、

ぼく
ぼく

2かけるいくつが6になる?

下の子
下の子

2×3=6

ぼく
ぼく

じゃあ6÷2の答えは3になるよ!

一見無茶苦茶な話なのですが、これで問題ありません。一度得た知識はその後脳内で新たに得ていく情報を加えて何度も再構築されます。「割るとは何か」「なぜ九九を言うと割り算の答えになるのか」といった理屈は、割り算を教える際に教えるのではなく、後から教えても問題ないと考えています。

まずは1段ずつ割り算

ここでも最初は段を固定します。

2÷2=、6÷2=、12÷2=、と、12345の順番にはならないようにしつつもある程度順になるように問題を並べます(掛け算の時と同じです)。

最初は2の段。マスターしたら3の段…と進めていきます。

今回下の子の場合は、前述の九九の出題順ランダムと割り算をセットで段ごとに進めました。

5の段までやったらシャッフル

これまでは段を固定していましたが、2~5の段を全部まぜてランダムに出題します。まずは掛け算をランダムで出し、できてきたら割り算をランダムで出します。

ここで、段ごとにやっていた時に定着していたものが解けなくなりますが、それが狙いです。本当に定着していたものと、何かのはずみで偶然解けていたものを見分けることができ、全ての掛け算・割り算を本当に定着させることができます。

6の段以降の割り算

ここからは、「新しい段は定着するまで段ごと」+「これまでの習得した段は全部混ぜてシャッフル」のセットでやっていきます。例えば6の段をマスターしたら、2~6の段を全部混ぜて出題しつつ、7の段だけまとめて掛け算→虫食い算→割り算をやっていきます。

なお今回は触れませんが、その次はあまりのある割り算に続きます。

実際にやってみての感想

最初のうちはなかなか進まず苦労しましたが、日によってできの良い日と悪い日があったり、ある時点から急に修得が早くなったり、できていたことができなくなったりと最後まで苦労しました。まあ掛け算割り算に限らずそんなものだと思います。

重要なのは、子供が嫌がらないように工夫すること。個人的には、やるのが当たり前という雰囲気を作り、やっている自分に疑問を持たせない、というのが一番良いと思います。また、これができると将来何の役に立つかなどを話してあげるのも効果的だと思います。

なお1桁の掛け算がある程度できたら、割り算に行く前に2桁×1桁の掛け算に行っても良いと思います。ここはまあ、子供が興味ある方から先にやればよいんじゃないかなと思っています。

コメント

  1. こんにちは。いつも大変参考になってます。

    > 重要なのは、子供が嫌がらないように工夫すること。個人的には、やるのが当たり前という雰囲気を作り、やっている自分に疑問を持たせない

    このあたり、どのように取り組んでおられるのか、とても気になります。
    よかったら今度詳しく記事にしてもらえないでしょうか。

    うちも年中の子がおり、スマイルゼミ(タブレット教材)で算国英の早期教育を緩く行っています。
    普段、教科も勉強量も本人の好きなようにしていますが、最近、算数が少し難しいのか気が進まないようで、悩ましいです。
    解き方は大体理解しているのですが、楽しくはないようなので、なんとかしてあげたいです。

    • >おたまさん
      コメントありがとうございます!では今度機会がありましたら記事にしてみたいと思います。

      以下は勝手な予想なので違ったら聞き流していただいて良いのですが、原因の1つに「1つ前のことが早くできないのに次に進んでいる」可能性が考えられる気がします。例えば2桁ひく1桁の作業が遅い子が、2桁ひく2桁を始めると、難しいですし、時間がかかってしまう(辛い時間が長い)ので、嫌になると思います。

      もしも算数が難しいことが問題なら、一度スマイルゼミを止めて、別の教材で一つ前のことの強化をしてもいいのかなと思いました。

      それと、スマイルゼミでは算国英がセット販売状態になってしまっていますが、子供は興味があるものだけ伸びていくので、算国英が全部同じように進むというのはほぼありえないと思います。算数が嫌なら、いったん算数は止めて本人がやりたいものだけ伸ばしてあげるのも良いと思います。

      この場合でしたら、1つ前のことをスマイルゼミ以外で強化するのが「子供が嫌がらない工夫」で、毎日続けること自体はやめないのが「やるのが当たり前という雰囲気を作ること」になりそうですね。

  2. おてうさん

    お返事ありがとうございます。
    具体的でしたので大変参考になります。気持ちも楽になりました。

    私は理解不足というより、演習不足かなと感じていましたが、「子供が嫌がらない工夫」を思い付けず、なんとなく進めていました。

    スマイルゼミ以外で取り組んでみる、というのは良いですね。
    普段はスマイルゼミのみなので、鉛筆を握っての演習は新鮮に映るかもしれません。
    日毎の課題は好きに選ばせつつ、手付かずの問題に対しては一つ前に戻りながら子供の理解度を正確に見極めたいと思います。

    スマイルゼミだけは毎日出来ているものの、親がやって欲しいと思うものに「やるのが当たり前という雰囲気」を作るのは、やっぱり難しいので、そちらは今後の記事に期待します。

  3. 書きそびれました。
    年の瀬の時分にお返事ありがとうございました。
    本年がご家族にとって良き年でありますように。

    • >おたまさん
      いえいえ・・・大した話じゃなくて申し訳ありません。
      取り組んでいる間もお子さんが楽しい気分でいられるよう祈っております!