リン算二水素アンモニウムは有害有毒?
市販の実験キットで遊んでいたところ、「リン算二水素アンモニウムが手に付いちゃった!」と、子供。とりあえず水で1分間手を洗いなさいと指示して、時間を稼いでネットで検索。
帰ってきた子供と一緒にそれを見てみました。そしたらこんな感じ。
よく分かりませんが、大丈夫そうです。というのも、大丈夫じゃない薬品にはもっとハッキリと大丈夫じゃなさそうなことが書かれています。
例えば小学生の危ない薬品の代表格「水酸化ナトリウム」だとこんな感じ。
リン算二水素アンモニウムは、まあ目や口に入ったら良くはないけど、その意味で言うと洗剤とかチョークの粉とかノリとかと同レベルって感じなのでしょう。
というか、そもそもそんな危険な実験キットなら市販できないわけで…。
ちなみに肌荒れに効く尿素は「皮膚腐食性」と書かれていました。まあ確かに皮膚にしみこんで皮膚を変えちゃうもんな。いい感じに。
リン算二水素アンモニウムの理解
子供が興味を持ったので、ついでにリン酸二水素アンモニウムの構造を一緒に見てみました。
中央にP(リン)があり、そこから4つのO(酸素)に手が伸びています。Pは5本の手を持つので、1つのOとは二本の手で繋ぎ(二重結合)、残りのOとは1本の手でつないでいます。
Oは2本の手がありますが、4つのOのうち1つはPとの二重結合で手を2本使い切っています。残りの3つのOは現在、片手をPと繋いで、もう片手が空いています。
そこで3つのOのうち2つは、残った手がHと手をつなぎます。で、残った最後のOには、NH4が付きます。ここだけは「手」の概念で説明できないのでまあ誤魔化しました。(最外殻電子の話も一応前に一度したのですが、忘れてそうだし、今回は長くなるので割愛)
普通のリン酸は水素が3個ですが、今回は水素が2個で残りがNH4(アンモニウム)だから、「リン酸二水素アンモニウム」という名前になるわけですね。
リン算二水素アンモニウムは、名前が一見複雑ですが、出てくる元素がC(炭素)、H(水素)、O(酸素)、N(窒素)、P(リン)と単純なものが多いので良いですね。生物を構成する主な元素CHONPSのことなんかもついでに教えました。
こっちの薬品の方が怖くない?
で、次に別の薬品の情報も見せて見ました。
「急性毒性」「飲み込むと有害の恐れ」「軽度の皮膚刺激」とか書いてあるから、こっちの方が危なそうに見えますよね。まあ上の方にNaClって書いてありますから、塩化ナトリウム、つまり食塩のことなんですけど。
確かに食塩は摂取しすぎたら死ぬので、物性としては有毒になるのか…。笑
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