リトマス試験紙の実験
子供がリトマス試験紙を使って色々な液体を試していました。
リトマス試験紙というのは、酸性の液体に付けると青いリトマス紙が赤くなり、アルカリ性の液体に付けると赤いリトマス紙が青くなる、あれです。
それで炭酸、お酢、レモンあたりはまあ順調だったのですが、砂糖水で異変が発生。
子供が「失敗した―」と言うので見てみると、
砂糖水に漬けた赤いリトマス紙(右)が青くなってしまったのです。
「あれ?砂糖水は電離しないから中性じゃなかったっけ?」
ということで、次に砂糖を入れずに水だけで実験。やはり赤いリトマス紙(右)が青くなります。
ここで子供に仮説を立ててもらいました。
「紙コップの紙の成分が水に溶けて、水が酸性になったのでは?」
ということで、紙コップではなくガラスのコップに水を入れて実験。
しかし、それでもリトマス試験紙は青くなりました。
結論:水道から出て来る水が実は微妙にアルカリ性
※ちなみに調べたら水道水の規格はpH5.8~8.6だそうで、地域によって微妙に酸性だったり微妙にアルカリ性だったりするらしいです。
この実験中の大きな間違い
さて、この実験の中で子供が大きく間違えていたことがあります。
それは何でしょうか?
この実験の間違い
それは、砂糖水でリトマス試験紙が青くなった時に
「実験が失敗した」と考えたことです。
砂糖は中性のはずなのにリトマス試験紙が赤から青になりました。これでは砂糖水は中性ではなくアルカリ性ということになってしまいます。予想通りの結果にならなかったのを見て、自分の実験操作が間違っていたと考えてしまったのです。
本来実験というのは、結果が分かっていてやるものではありません。自分の仮説が正しいかどうかを確認するためにやるものです。なので、予想と違う結果が出ても全く問題はありません。
しかし机上や紙上で学ぶ機会が多い子は、予想と違う結果が出た時に、「自分の実験のやり方が悪かった」という考えに陥りがちです。
こういう経験を通じて、実験とは何なのか、何のために実験をするのか、実験に対する考え方を学んでいってほしいですね。
コメント