幼児教育の実践の質向上に関する検討会
文部科学省が「幼児教育の実践の質向上に関する検討会」というのを開いていて、議事録が見れました。

この検討会は、省庁と園長、それと幼稚園教諭を育てる大学の教授や専門家などが参加して、幼児教育の実践の更なる質の確保・向上の方策を話し合うというものです。
家庭・地域の幼児教育理解の普及
議事録を読んでいたら、家庭・地域への幼児教育理解の普及を図ることが検討されていました。
で、それに対する現状と課題に関して面白い言葉がありました。
「将来への漠然とした不安から早期教育を求める心理が働いていたりする」。分かる…。
低学年からサピックスに通わせる人が増えてきてるみたいですけど、何割かの人はこれなんじゃないかなと思いました(自分のことは棚に上げつつ)。
実際のところ、
- グローバル化が進み、英語が必須になる(小学校の主要教科が1科目増える)
- 現在の子供はAIに仕事を奪われる世代である(プログラミングも学ぶことになる)
- 少子化による日本の先行きの不安
といった具合ですから、子供の将来に対する不安は相当なものですよね。子供に良い教育をしなければ、と親が焦るのも自然なことだと思います。
で、じゃあそれに対してだれが何をできるのかというと、下記のような例が挙げられていました。
全国国公立幼稚園・こども園長会の取り組み
研修会や教材の開発等を通じて、親子で一緒に体験する活動を推進するとともに、幼児教育理解に関する保護者向けの分かりやすい発信を検討中。
全日本私立幼稚園幼児教育研究機構の取り組み
園長等が参観日や入園説明会等の機会に周知できるような、幼児教育理解に関するコンセプトブックの作成を検討中。
読んでて思ったこと
他にも幼稚園教諭等の専門性の向上のためにどうするか、各都道府県に幼児教育アドバイザーを設置するとか、幼小接続(幼稚園と小学校の連続性)など、いろいろな話がありました。まあ保育園の待機児童問題も解決していない状況で、幼児教育に予算は回せないでしょうから、政治が幼児教育の現状を大きく変えてくれるという期待はできませんが、専門家・有識者が話し合ってるのを読むこと自体は価値があるなーと思いました。
個人的には、幼児教育への正しい理解が浸透して、冒頭に書いた「将来への漠然とした不安から早期教育を求める心理」によって無理に教育を押し付けられる子供が減り、各種生活体験の時間や運動、休息が十分に取れる子が増えるといいなあと思います。うちはどうなんだろうな。
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