予習シリーズ改訂版の中身が判明!算数の難度に変化は?

予習シリーズの中身が判明!

四谷大塚の公式ページで、2021年に改訂される予習シリーズと副教材問題集の中身が一部公開されました!

テキストの構成やページ数、難度の変更などを、今回分かった範囲でまとめます。

今回判明したのは予習シリーズと演習問題集、最難関問題集の各1単元のみです。全部を分析した感想ではありませんのでご注意ください。

なお、単元の変更についてはこちらでまとめています。

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予習シリーズの構成と問題難度

参考:四谷大塚|予習シリーズ 算数

最初に、四谷大塚のテキスト本体である「予習シリーズ」についてです。

▲画像は改訂前のもの

予習シリーズの1回の単元の中で、最初に「説明文→例題→類題」が繰り返され、次に基本問題、次に練習問題と続いていく形式は変わりありません。

予習シリーズ全体でみると、問題の難度も大きな変更は無いようです。詳細は下表のとおりです。

改訂前 改訂後
説明文→例題→類題 4P 6P 難しめの例題が削除
基本問題 1P 2P 問題数が倍増。改訂前の基本問題に加えて、同レベルの問題や旧練習問題レベルの問題も少し追加
練習問題 2P 2P 改訂前の練習問題と同レベル。毎回最後に1問あったチャレンジ問題という難問は削除
復習問題 1P 0P? 1つ前の単元の問題集。削除された模様

改訂前の予習シリーズの算数では「基本」「練習」「応用」と大きく分けて3つの難度があり、予習シリーズ本編には主に基本問題と練習問題のみが載っていました。

改訂後も予習シリーズに応用問題クラスの難度の問題は来ておらず、むしろチャレンジ問題の難問が最難関問題集に移動するなどしています。

従って、予習シリーズの問題は難化はしていないと考えて良さそうです。

むしろ問題の難度のばらつきが減り、基本問題が増えたことで、改訂後の予習シリーズは多くの子にとって学びやすい教科書になったのではないでしょうか。

演習問題集

参考:四谷大塚|演習問題数 算数

ここからは、予習シリーズの別冊問題集「演習問題集」です。

▲画像は改訂前のもの

こちらは問題がたくさん載っている問題集で、予習シリーズで1単元を解き終わった後に、同じ単元の問題集を追加で解くためのものです。

改訂前の演習問題集は、反復問題→基本問題→練習問題→応用問題という構成になっていました。

改訂後は反復問題→トレーニング→実戦演習となっています。

問題 ページ数 改訂内容
反復問題(基本) 2P 予習シリーズ・基本問題の数字だけ変わったもの
反復問題(練習) 2P 予習シリーズ・練習問題の数字だけ変わったもの
トレーニング 2P 改訂前の演習問題集・基本問題と同レベルの問題。但し1Pから2Pに増量
実戦演習 2P 改訂前の練習問題・応用問題にあたるもの。応用問題の難問クラスが削除され、難度はやや低下?

予習シリーズの基本問題が1ページから2ページになったことで、反復問題(基本)が1ページ増え、トレーニングも1ページ増えました。つまり、演習問題集の1単元のページ数は6から8に増量されました。

易しめの反復問題(基礎)と基本問題が増えたいっぽうで、応用問題の中の特に難しい問題が削除。最難関問題集へ移動したのかもしれません。

演習問題集でも問題の難度のばらつきが減り、多くの子にとってぜひとも身に着けたい基本問題のみが増量したのではないかと思われます。

最難関問題集

参考:四谷大塚|最難関問題集 算数

最難関問題集は、予習シリーズや演習問題集よりも難しい問題を集めた問題集。改訂前の「応用演習問題集」から名前を変え、一部問題が入れ替わりました。ページ数は変更ありません。

難度は基本的に前と同じようですが、改訂前は予習シリーズ本体の方にあった超難問「チャレンジ問題」も最難関問題集に移動してきており、代わりに易しめの問題が抜けているようなので、もしかしたら最難関問題集全体でみると微妙に難化しているのかもしれません。

今回の改訂で、難しい問題は全て最難関問題集に集約され、予習シリーズや演習問題集から”隔離”されたという印象です。

多くの子にとっては、最難関問題集は小4の時点でやるべき問題ではないと言えそうです。特に難問に時間を割くことによって基礎を理解する時間が減ってしまうのが、本末転倒で良くないです。

3年生までの先取り学習で元からその単元を知っていたり、算数が得意な子は、予習シリーズや演習問題集の問題をある程度すっ飛ばして最難関問題集に取り掛かっても良さそうです。それでも応用問題Aはともかく、実際の入試問題である応用問題Bは、今の時点で解けなくても全く問題ありません。週テストや組分けテストにも出ないと思われます。

基本演習問題集は廃止

事前に一部で話題になっていましたが、「基本演習問題集」は無くなったようです。

この基本演習問題集というのは、予習シリーズの例題の数字や一部文章が違っている問題を解いていくというものでした。予習シリーズの基本問題や、演習問題集のトレーニングが解けていれば、必要なかった問題集です。

予習シリーズの例題レベルで苦労するということは、これまでに学んでいるはずの何かが習得できていない可能性があります。その場合、中学受験向けの問題集である予習シリーズを無理に使うこと自体をやめるのも手です。四谷大塚はオンラインを使って中学受験しない層向けのコースを作るようなので、そちらを検討しても良いのかもしれません。

予習シリーズ算数改訂のまとめと取り組み方

改訂前と改訂後の予習シリーズと副教材のまとめです。

改訂前 改訂後の変化
予習シリーズ算数4年(上) 解説と基本問題が増量、難問が削除
基本演習問題集 (廃止)
演習問題集 基本問題が増量、難問が削除
応用演習問題集 最難関問題集に名称変更。難問が集約

基本演習問題集が無くなった分、予習シリーズと演習問題集に基本問題が増えた、というのが一番大きな違いかもしれません。

問題数が増えたのはいいことですが、全てやるには、算数に確保すべき勉強時間は増えることになります。時間が取れない場合や、応用問題に取り組みたい場合は、基本問題・練習問題を全部やらずに取捨選択が必要になりそうです。

また、各問題集に散らばっていた難問が全部最難関問題集に移動したのではないかと思われます。問題を見ただけではどの問題が難しいかなんてなかなか分からないので、問題集ごとに難度をハッキリ分けてしまうのは良い変更だと思います。

個人的には、名前の紛らわしかった「基本演習問題集」「演習問題集」「応用演習問題集」が、「演習問題集」と「最難関問題集」に変わって分かりやすくなったのが良かったです。笑

今回は以上です!今後も予習シリーズ改訂を研究していこうと思っています。

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